学童期の栄養 学童期の栄養

学童期の栄養

子供が学童期(6歳)まで成長すると、低学年では稽古事、高学年では進学塾や家庭教師などもあり、食事をする時間が不規則になります。最近では、父親はもとより母親も仕事している事が多くなり、家族そろって食事をする事が少なる傾向があります。ある調査によると、夕食を家族と食べる小中学生は多く、偏食などの原因の1つになっていると言われています。1日3食を規則正しく、家族そろって食事ができる環境を、子供の為に用意する事も大切であります。

学童期の栄養の特徴

6歳から小学校に通う11歳までを学童期、10歳~15歳以降を思春期に分類され、6歳~19歳までの時期をまとめて少年期と呼びます。乳児期に次いで成長発達が著しく、体の発達速度はピークに達します。またこの時期は身体活動が活発になるのが特徴で、急速な発育と、活動に応じた各栄養素の需要が多く、人生で最も栄養所要量が多くなる時期です。またこの頃には第二次性徴が現れ、女子では11歳~14歳頃に初潮、乳房の発達、脂肪の蓄積が始まり、男子では12歳~15歳頃から筋肉質となり、生殖ホルモンの分泌が盛んになります。この時期は、朝食抜きや偏食、インスタント食品の多量摂取、スタイルを気にしての過酷なダイエットなどによって、栄養の偏りが目立ち、貧血、ビタミンB1欠乏症、無月経、精神不安定などの障害が引き起こされやすくなります。また食事回数を少なくしたり、まとめ食い、過食などによる肥満が多くなるので、「自分の健康は自分で守る」という姿勢と、「規則正しい食習慣を身につける」ことが最も大切であることを理解させる必要があります。ただし、最も多感な時期なので押し付けや強要することは避けるべきです。

学童期の栄養所要量

学童期に起きやすい食事の変化

間食(おやつ)

学童期の食事リズムを維持する為に午後1回の間食は必要であると思いますが、空腹感の有無に関わらず間食をする事がある。この背景には、学校や塾などで強いストレスを受け、その解放感から食事(間食)をするケースが多い事がわかっています。間食は、3度の食事で不足しがちな栄養素やエネルギーを補給する事が目的であり、糖分や脂分が多い菓子を大量に摂取する事は好ましくないです。また、間食をする時間と量は、夕食を十分摂取できるように考慮する必要があります。

偏食(好き嫌い)

偏食は幼児期に形成され、それがこの学童期に固定化される事がおおいです。親の過保護や溺愛により自己中心的で社会的適応力に欠けた子供に起こりやすいと言われております。偏食を矯正するには、根気と時間が必要であり、また無理な矯正はトラウマになり逆効果になる事もあり注意が必要です。偏食を矯正するポイントは、無理に強要しない、調理方法を工夫する、食べたら褒めるなどが基本です。

欠食

近年、夫婦の共働きに、子供が進学塾や習い事もあり、家族が一緒に食事をする機会が少なくなっております。また、夕食が遅い家庭では、朝食が食べられない子供や肥満体型の子供も増えております。学童期は著しく成長する時期でもあり摂取する栄養素が不十分でありますと十分な発育ができない場合もあります。欠食を起こさない様に家族で一緒に食事をする機会を作る事をすすめます。

肥満

上記の背景もあり、最近の学童には肥満体型が多いです。昔は、肥満は健康体であると言われていましたが、最近では生活習慣病の予備軍とも言われ早い段階での肥満体質の改善をする必要があります。特に両親や家族と一緒に食事ができない子供が偏食や間食をし乱れた食生活により起きている場合があります。もう一度。ご自身の家庭の状況を見直しましょう。  

学童期の食事のポイント

食事は3食しっかり食べる

朝食抜きや昼食と間食の区別がつかない食事など、忙しい大人の悪い食習慣が子どもにも及んでいませんか?朝食は一日のエネルギー源でもあり必ず食べてから登校させるようにしましょう。朝食抜きで登校した子どもは、授業に身が入らない、気分が悪いなどを訴えることが多いようです。また、朝食をしっかり食べることは腸に刺激を与え排便を促す効果があります。  

魚や野菜など好き嫌いをなくす

多くの子供が野菜や魚料理を苦手としています。野菜や魚嫌いは、栄養のバランスが取れなくなり肥満などの原因になります。野菜が苦手だと食物繊維の摂取量が減少します。空腹を満たすために炭水化物やタンパク質の食品を摂取することでカロリーオーバーとなります。また、野菜が苦手だと成長に欠かせないタンパク質を肉など魚以外から補うことで脂質の過剰摂取が心配されます。このように野菜や魚が嫌いな学童に対して、子供が好む料理(カレー、焼きそば)などに多く野菜を使用したり、魚料理を食べやすくするためにフライにしたりするのが有効です。近年、子供の高血圧や脂質異常症(高脂血症)などが問題となっております。これらを予防するうえでも野菜の食物繊維やカリウム、魚の油がからだに良い研究結果もありますから積極的に摂取することをおすすめします。

硬い物や食べづらいものも与える

子供の好きな料理の多くは、油っぽい料理、柔らかい料理などがあります。軟らかい食品を食べ続けることで肥満や顎の発育に悪影響が出る心配があります。特に軟らかい食品は、十分に噛まずに飲み込むことができ早食いの原因になります。早食いは、胃腸に負担がかかるだけではなく、食べ過ぎる傾向があり摂取カロリーのオーバーを心配します。また、学童期に硬い物を食べさせることで顎が発達し今後の成長に大きく影響します。

味付けは薄味にする

一度、強い味付けを覚えてしまうと薄味では不十分と感じる様になります。その為、徐々に濃い味付けになり、塩、砂糖、油などを多く摂取しがちになります。食塩の取り過ぎは、高血圧などの原因になります。味の好みは小さいころに決まります。なるべく薄味に慣れるように、味付けには気を付けましょう。

おやつの食べ過ぎに注意

おやつの食べ過ぎは食事に影響します。スナック菓子や甘い飲み物などを自由に食べていると食事のときに食欲がなく、おかず(嫌いな魚や野菜)を残して栄養のバランスを崩し、肥満や生活習慣病の要因をつくってしまいます。おやつは、時間、内容(食品の種類)、量に注意して次の食事に響かない程度に与えましょう。

次のページでは「成人期の栄養」に説明しています。