身体機能による栄養状態の判定 身体機能による栄養状態の判定

身体機能による栄養状態の判定

栄養の不足あるいは過剰によって身体微候が変化する事は説明しましたが、臨床状態の現れる前にはすでに身体機能が異常の状態にあるはずであり、これが評価できれば大事にいたる前に対処する事ができる。この様な事を目的に健康診断などで行う血液検査や尿検査で異常がないかを調べる事ができる。これによって、貧血の程度、肝機能や腎機能、潜在性栄養素欠乏を早期に発見する事もできる。また、病中、病後の回復状態を調べる事もできる。

血圧検査による栄養状態の判定

心臓からの拍動で押し出された血液は、そのたびに動脈の壁を押し広げます。このとき動脈の壁にかかる血液の圧力が血圧になります。心臓の収縮期には、血圧は高い状態となり最高血圧、弛緩時には低くなり最低血圧という。血圧が高い人は、その状態を放置する事で血管に負担がかかり、心臓病や脳血管疾患などの疾病を引き起こすリスクが高くなります。(参考)血圧測定と高血圧について

血圧の判定基準

心電図検査による栄養状態の判定

心臓の活動に伴って、心臓の筋肉に電気的な変化が生じます。この電気的な変化を記録する装置が心電図になります。心電図は、右手と左足に電極をおいて、その間に生じる電位差を記録したものである。P波は心房の収縮、Q,R,S波は心室の収縮に一致し、T、U波は心室の回復を表します。この曲線の異常から、心臓の筋肉の病気、心臓内部の伝導の異常などを診断します。狭心症の場合はST部が下降し、心筋梗塞の場合にはST上昇がみられます。(参考)心電図検査について

血清タンパク質検査による栄養状態の判定

血清総タンパク質およびアルブミン量は、タンパク質摂取の影響を受けやすく古くから栄養状態の指標として用いられている。この指標は、クワシオルコルのようなタンパク質欠乏が明らかな状態では、血漿総タンパク質濃度、特に血清アルブミン濃度が低下がみられるが、潜在的タンパク質欠乏状態では変化が現れにくく鋭敏さに欠ける。そのため、半減期の短いタンパク質で、鉄の運搬に関与するトランスフェリン、鉄の貯蔵に関するフェリチン、そのほかプレアルブミン、レチノール結合タンパク質などが経度の栄養障害に反映するとして測定される。(参考) アルブミン血液検査 血清総タンパク血液検査

クレアチニン検査による栄養状態の判定

クレアチニン・身長指数(CHI)は、筋肉タンパク質の存在量を評価するのに広く用いられている検査です。CHIは。正常値を100とし、クワシオルコルで25~75、マラスムスで33~85の値を示す。(参考)クレアチニン血液検査

ビタミンとミネラル検査による栄養状態の判定

ビタミンやミネラルの栄養状態は、該当物質の血液または尿中の含量を測定する事で判定する事ができるが、ビタミンKはプロトロンビン時間、ビタミンEは赤血球中トランスケトラーゼ活性のように、ビタミンやミネラルそのものを測定することよりも欠乏状態をより確実に評価できる指標もある。(参考)ビタミンミネラル

免疫機能検査による栄養状態の判定

栄養状態の悪化に伴い免疫力が低下する。特に細胞性免疫はより早期に影響を受ける。また、末梢血中のT細胞数やリンパ球は減少し、各種抗原に対する遅延型皮膚反応は低下する。栄養状態の改善に伴って免疫機能が回復するので、これら免疫機能を測定する事で栄養状態の評価に利用させる。(参考)免疫検査